こおりやま 緑の街角 Ⅱ

たんぽぽが、郡山の都市整備について考え、妄想するブログ

旧貯水池利活用についての興味深い市民の自由意見

今回は、旧豊田貯水池利活用方針(案)中間取りまとめに係る自由意見をご紹介します。
 
① 商業・娯楽施設(46件)
② 駐車場(40件)
③ 広場等(31件)
④ 音楽堂(21件)

浄水場跡に隣接するザ・モール郡山(2009年9月撮影)
最も多かった ① 商業・娯楽施設についてですが、具体的な意見を5つ掲載しています。
 
それらに、イオンモールコストコ、映画館といった名詞が複数回登場します。
 
中には「魅力のない、行くところのない、つまらないまち郡山と思われない為には、今現状これしかない」と言い切っちゃってるのもあります。笑(おっと失礼)
 
日頃からシネコン併設ショッピングモール等を切望しているということが十分伝わってきました。
 
50万人を超える都市圏を形成する郡山ではありますが、何か闇の力が働いているのか、将又特殊な事情でもあるのか理由をよく知りませんが、依然としてシネコン空白地帯のままなので、シネコン併設のショッピングモールを求める意見が多いことは頷けるところであります。

開成山野球場(2010年7月撮影)
2番目に多いのが ② 駐車場ですが、ほとんどは周辺のスポーツ施設を利用する時を想定してのことだと思われます。
 
野球場や体育館等で千人単位の観客が集まるイベントがあれば駐車スペースが不足するのは当然ですから理解はできます。
 
それに、楽しみにしているイベントを見る為に、余計な時間をかけずに目的の施設まで辿り着けるかどうかということは、当事者にとっては、とても深刻な問題のはずです。
 
ですが、ここに駐車場を整備すれば本当に問題が解決するのでしょうか。
 
確かに12ヘクタールもあれば相当数のクルマを収容できると思いますが、数千台という車が一斉に周囲の貧弱な道路に流れ出すことを想像すると身の毛がよだちそうになります。
それを杞憂に過ぎないと一蹴できるでしょうか。
 
イベントの主催者と協議するなど、市はこれまで十分な交通対策を練ってこなかったことがアンケートで顕になったというだけのことなのではないか、と危惧しております。
 
イベント時の交通手段をどう確保するかというような具体的な問題こそ専門家の知恵を拝借するとか、他都市の取り組み事例を研究するとか、解決策を探るための方法はいくつもあると思うのですが、郡山市はどのような方法で真剣に取り組んでいるのでしょうか。
 
とにかく、これまでのように広場や緑地を潰して駐車場をつくるというような単純な発想だけはもうやめていただきたい、というのがぼくの心からの願いであります。

さくら通り(2010年5月撮影)
③ 広場等ですが、都市生活に必要な空間ですから広場や緑地を求めることは当然の声ではないでしょうか。同意いたします。
 
 
④ 音楽堂ですが、貯水池問題以前から音楽堂の建設を要望する声はありましたが、思っていたほど数は多くなかったという印象です。
 
音楽堂という括りになっていますが、ひょっとするとアリーナのようなイベントホールもカウントされているのかもしれません。
 
「音楽都市」「楽都郡山」という言葉が多く見られ、市民の音楽愛が伝わってくるようであります。

市民文化センター(2009年11月撮影)
以下、多数と言える程ではありませんが、5番目から9番目までの意見が資料に掲載されています。
 
⑤ バスターミナル等(12件)
⑥ スポーツ施設等(12件)
⑦ 県庁移転(11件)
⑧ 防災機能(10件)
⑨ その他意見(7件)
 
郡山市民としては、どれも頷ける意見ばかりです。
 
それでも、ちょっとぼくにも意外だったのは、県庁移転を要望する意見が11件寄せられていることです。
 
郡山ならではのユニークな意見だと思いますから、非常に気に入ってます。笑
 
よく考えてみれば、実際に県庁移転案が県議会で可決されたこともあるくらいですから、福島県庁が県の中心にあるのが相応しく当然のことだと考えている郡山市民がいても何の不思議でもありませんが、そういう事情を知らない懇談会の委員がこれを見てどう思ったのか、大いに気になるところではあります。
きっと目を丸くしたことでしょう。笑

麓山の杜公園(2010年7月撮影)
最後になりますが、⑨ その他の意見に
 
⚪︎「・・・。有識者の皆さんの『意見』、意欲的に取り組む人々の『熱意』、私も含め『単なる直感』だけを口にする人々の『関心』、この3つをうまく活用して、なるべく多くの人から賛成を得られそうな案をたのしみにしています。・・・。」
 
⚪︎「・・・。50年後、100年後の市民にも責任を持てるような利活用にしてください」
 
という抽象的ながらも穏やかで思慮深いものもありました。
 
 
以上、個人的に気になる意見をいくつか取り上げてみましたが、なるほどと思わされるものもいくつもありましたので、これらも踏まえまして、低出力な妄想力をフル稼働して四つの案としてまとめ、次回にご紹介できたらと思います。